最近つまづきやすい方へ!!転倒予防で見たい3つのポイント!!リハブログ④
最近つまずきやすい方へ。転倒予防で見たい3つのポイント

最近つまずきやすいなら、筋力だけでなくバランスや生活環境も確認することが大切です。
イラスト:いらすとや
「最近、何もないところでつまずくようになった」
「歩いていると足が上がりにくい」
「以前よりふらつくことが増えた」
「転ばないか心配で外出が減ってきた」
このようなお悩みはありませんか?
つまずきやすさや転倒への不安は、年齢のせいだけとは限りません。
足の筋力、バランス、関節の動き、歩き方、靴、家の中の環境など、いくつかの要因が重なって起こることがあります。
今回は、理学療法士の視点から、転倒予防で確認したい3つのポイントについてお伝えします。
ポイント1:足がしっかり上がっているか
つまずきやすい方に多いのが、歩くときに足が十分に上がっていない状態です。
特に、つま先が床に引っかかりやすくなると、段差がない場所でもつまずくことがあります。
足が上がりにくくなる原因には、太ももを持ち上げる筋力の低下、すねの筋力の低下、股関節や足首の動きにくさ、疲れやすさなどが関係することがあります。
たとえば、次のような様子がある場合は注意が必要です。
「歩くときにすり足になっている」
「スリッパでよくつまずく」
「段差を越えるときに足が引っかかる」
「歩くスピードが遅くなった」
「以前より歩幅が狭くなった」
このような変化は、足の筋力だけでなく、歩き方全体の変化として見ることが大切です。

歩幅や足の上がり方は、転倒予防で確認したい大切なポイントです。
イラスト:いらすとや
ポイント2:立ったときにふらつきがないか
転倒予防では、筋力だけでなくバランス能力も重要です。
たとえば、椅子から立ち上がった直後にふらつく。
方向転換をするときに不安定になる。
立ったまま靴下を履くのが難しくなった。
このような変化は、バランス能力が落ちてきているサインかもしれません。
バランスは、足の筋力だけで決まるものではありません。
足の裏の感覚、視力、姿勢、関節の動き、反応の速さ、体幹の安定性など、さまざまな要素が関係しています。
特に、立ち上がったあとにすぐ歩き出す場面や、トイレ・浴室・玄関などの狭い場所で向きを変える場面では、ふらつきが出やすくなります。
ご自宅では、次のような場面を確認してみましょう。
「椅子から立ったあとに一度止まらないと不安定」
「方向転換で足がもつれる」
「洗面所やトイレでふらつく」
「靴や靴下を履くときに片足立ちが不安定」
「人混みや暗い場所で歩くのが怖い」
バランスに不安がある場合は、無理に片足立ちなどを行うのではなく、手すりや椅子の背もたれなど、安全に支えられる場所で行うことが大切です。

バランス練習は、安全に支えられる環境で行うことが大切です。
イラスト:いらすとや
ポイント3:家の中に転びやすい環境がないか
転倒は、身体の問題だけで起こるわけではありません。
家の中の環境も大きく関係します。
たとえば、敷居やカーペットの段差、床に置いた荷物、滑りやすいスリッパ、暗い廊下、浴室の濡れた床などは、転倒につながることがあります。
特に多いのは、慣れているはずの自宅での転倒です。
「いつもの場所だから大丈夫」と思っていても、足が上がりにくくなっていたり、ふらつきが増えていたりすると、少しの段差でもつまずきやすくなります。
ご自宅では、次のような場所を確認してみましょう。
「床に物が置きっぱなしになっていないか」
「カーペットやマットの端がめくれていないか」
「夜間のトイレまでの道が暗くないか」
「スリッパが滑りやすくないか」
「浴室や脱衣所に手すりや滑り止めがあるか」
「玄関の段差でふらつきやすくないか」
転倒予防では、筋力やバランスを高めることに加えて、転びにくい環境を整えることも大切です。

転倒予防では、身体の状態だけでなく住環境も一緒に確認します。
イラスト:いらすとや
ご自宅でできる簡単な確認
転倒予防のために、ご自宅で次のような変化を確認してみましょう。
「椅子から立ち上がるときに手を使うことが増えた」
「歩くときに足音がすれるようになった」
「片足立ちが不安定になった」
「方向転換でふらつく」
「外出の回数が減った」
「階段や段差が怖くなった」
これらは、身体機能の変化に気づくきっかけになります。
ただし、ふらつきが強い場合や痛みがある場合は、無理に運動を行わないようにしましょう。
安全のため、家族や専門職に相談しながら行うことが大切です。
デイサービスでできること
デイサービスでは、つまずきやすさや転倒への不安に対して、身体の状態や生活動作を確認しながら機能訓練を行います。
たとえば、歩くときの足の上がり方、歩幅、方向転換、立ち上がり動作、バランス、痛みの有無、靴や歩行補助具の使い方などを確認します。
また、必要に応じて、ご自宅で気をつけたい環境や、生活の中で取り入れやすい運動についても考えていきます。
大切なのは、「転ばないように動かない」ことではありません。
安全に配慮しながら、できる範囲で身体を動かし、生活の中でできることを保っていくことです。

一人ひとりの状態に合わせて、安全に配慮しながら運動を行います。
イラスト:いらすとや
まとめ
最近つまずきやすくなった場合、足の筋力だけでなく、バランス、歩き方、関節の動き、靴、家の中の環境などを総合的に見ることが大切です。
転倒予防で見たいポイントは、次の3つです。
「足がしっかり上がっているか」
「立ったときにふらつきがないか」
「家の中に転びやすい環境がないか」
小さな変化に早めに気づくことで、転倒予防や生活機能の維持につながる可能性があります。
「最近つまずきやすくなった」
「家族の歩き方が心配」
「転倒が不安で外出が減っている」
そのようなお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。
運動は身体の状態に合わせて行うことが大切です。痛みや強いふらつきがある場合は、無理をせず専門職にご相談ください。
参考資料
・厚生労働省「介護予防マニュアル 第4版」
・厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」
・e-ヘルスネット「バランス運動の効果と実際」
・e-ヘルスネット「安全かつ効果的に足腰を鍛える方法」
・日本理学療法士協会「理学療法ハンドブック シリーズ18 転倒予防」

